前文 中編その1


更新が遅れていて、すみません。「前文」ですが、前文のくせにめっちゃ長いので前編・中編・後編に分けようと思っていました。しかし、それでも長い! 長すぎると書くのが億劫になってしまいます。……てますね。構成も細かい所が考え途中だったりします。そのため、かなり細かく分けてチマチマ書こうと決めました。

「え、読んだの!?」
Aちゃん(←コレハ仮称)はパチリと眼を見開いた。
「! あー、うん。面白かった。なんか他におすすめの小説……、あったりしない?」

俺は去年の2学期に英語技能別演習の授業を取った。ちなみに先生は北大のアイドル、奥聡だ。その授業ではほぼ毎回ペアワーク演習を行っており、3,4回ほどでペアはランダムに変わる。
Aちゃんは2人目のペアだった。
(前からうすうす思っていたが、やはり……!)
そう、彼女には存在感があった。たった16人のクラスではあるが、ペアになる前から目をひいた。Aちゃんのまわりだけ空気の彩度が高い……?
ペアワークをするためお互いの机を真正面にくっつけた時に一瞬呼吸が止まった。正面には、平均的な日本人以上の彫りの深さがありつつもかなり柔和な印象を与える、少し不思議な顔があった。そして、なによりも彼女の内側から溢れるオーラ。まわりの空気を煌めかせている!
人ってこんなに輝くの!? 俺はビックリ、否ビビッていたのだった。
しかし、席を決めた奥聡先生に感謝するようになるにはそう時間はかからなかった。